復讐で人間狩りをしたチンパンジーのブルーノとその凶暴性

2020年8月27日木曜日

オカルト・都市伝説 生き物 怖い話

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皆さん動物好きですよね?

最近はテレビで動物を紹介するものも多く、自分も「かわいいなぁ」なんて呑気に見ているのですが、やはり動物って危険なんだなと認識を改めた事件を紹介します。

保護区を脱走して「人間狩り」をしたチンパンジーのブルーノのお話です。

 

チンパンジーのブルーノ

 

事件を知るまでのチンパンジーのイメージ

 

1980年代後半、舞台となるシエラレオネは内戦で疲弊しており、住民はチンパンジーを売ることで外資を獲得していました。

その際、売り物になるのは子供のチンパンジーだけで、親のチンパンジーは人の手によって処分されてしまっていたようです。

ブルーノも売られていた子供のチンパンジーの1匹で、恐らくブルーノの親も同じように処分されたと推測できます。

 

売りに出されたブルーノは野生動物保護区の職員夫婦に購入されますが、1998年には電気フェンスで囲まれた保護区に放たれます。

 

規格外の身体能力

 

雄のチンパンジーの平均的な体長は85cmと言われていますが、ブルーノはその2倍以上の180cmもありました。

体重も90キロを超えており、圧倒的な身体能力により保護区内の群れのボスになりました。

 

大人のチンパンジーの握力は200キロから300キロとされていますが、平均的なチンパンジーの2倍以上の体格を持つブルーノは確実にそれ以上。

普通のチンパンジーでさえ車のフロントガラスをたたき割れるだけの腕力があると言われているので、ブルーノに襲われたら人間はひとたまりもありません。

 

恵まれた体を武器にボスになったブルーノですが、すごいのはその腕力だけではありません。

 

周りの人間を信頼させる知能

 

ブルーノは知能もとても高く、保護区職員などの周りの人間を害することはありませんでした。

一見すると友好的にも見えますが、保護区を訪れた観光客に石を投げつけて当てるなど、凶暴な一面もありました。

 

しかしながら、保護区の職員に対しては笑って見せたり、投げキッスをしたりと友好的な態度を取り続けます。その為、ブルーノは何の警戒もされず、人間からの信頼を得ることに成功しました。

ここまで読んで「大げさな書き方だなぁ……」と思われる方も居るかもしれません。ただ、この後の展開を見るに、ブルーノは間違いなく人間を欺いていたと言っていいでしょう。

 

2006年、ブルーノは厳重にロックされた保護区の扉を開けて脱走します。

 

野生動物保護区からの脱走

 

驚異的な知能をもつブルーノ

 

保護区は2重のフェンスに囲まれており、そのうえ冒頭でもお伝えした通り電気柵まで設置されています。

柵を乗り越えて脱走するのは到底無理です。では、どうやって脱走したのか。

そう、人間が出入りしている扉の鍵を開けて出て行ったのです。

 

ブルーノは普段から人間がどのようにして鍵を開けているのかを観察し、完全に開錠方法を覚えていました。

開錠の方法は複雑になっており、平均的なチンパンジーではまず開けることができない代物です。

 

表面上は人間と友好的に接していたブルーノでしたが、脱走を機に内に秘めていた凶暴性が露わになります。

 

ブルーノは他のチンパンジーを率いて、人間を襲ったのです。

 

群れを率いて人間狩りを開始したブルーノ

 

脱走したのはブルーノだけではありません。同じ保護区に居たチンパンジーの30匹がブルーノについてきました。

この群れを率いて、ブルーノは後に人間を集団で狩るのです。

 

脱走した2006年の4月、観光で保護区に向かっていた観光客3人と地元のドライバーが襲われています。

道中でチンパンジーの群れを見つけた観光客の3人は好奇心から車を降りてしまいましたが、ドライバーはこれが非常に危険なことだと理解していました。

ドライバーは慌てて三人を車に乗せ、その場を離れようとしましたが、誤って保護区の柵に車ごと突っ込んでしまったのです。

 

ブルーノは停止した車のフロントガラスを拳で割り、ドライバーを攻撃しました。

それを見た観光客の3人は車から出てしまい、バラバラに逃げましたが他のチンパンジーから攻撃を受けます。

この時、ブルーノは手下のチンパンジーを複数のグループに分けており、計画的に「1対複数」の状況になるよう追わせていたことが分かっています。

 

人間が野生のチンパンジーにかなうはずもなく、3人が重傷を負い、ドライバーの方は亡くなりました。

 

人間狩りをしたチンパンジーたちのその後

 

保護区のチンパンジーは人間に育てられているため、自然界で生きるすべを持っていません。

その為、野生の群れにも受け入れられず、9匹が自発的に戻ってきました。

 

最終的に脱走したチンパンジーは27匹が捕獲されましたが、残りの4匹は見つかっていません。

ブルーノもその4匹に含まれており、目撃情報はあるものの未だに消息は不明のようです。

 

チンパンジーは凶暴な生き物

 

飼育員が襲われて怪我するなんてことも

 

現在でもチンパンジーが人を襲う事件は起きています。

森林伐採で住処を奪われた恨みを晴らすがごとく、民家に襲撃するというものもありました。

 

テレビで芸をするチンパンジーを見ますが、温厚な性格なのではなく、元々は獰猛な生き物です。

あれは産まれたころから人間と生活をして、調教を施したうえでの姿なのです。

 

しかし、いくら調教を施したチンパンジーでも人間を襲うことがあります。

 

人の顔を食べたトラビス、志村どうぶつ園のパンくんも

 

アメリカでCM等に出演経験があるチンパンジーのトラビスは飼い主の友人に襲い掛かりました。

志村どうぶつ園で有名なパンくんも飼育員の女性を襲い、怪我を負わせています。

 

トラビスについては前兆のようなものがあったようですが、パンくんについては突如凶暴化し、「今までこんなことはなかった」と周囲を驚かせています。

 

何が原因なのかは分かりませんが、ふとしたことで野生のスイッチが入り、人を襲ってしまうのかもしれません。

 

遺伝子的には近いけど共生は難しい

 

いらすとやだと怖くないのにね…

 

チンパンジーと人間は遺伝子的に非常に近く、その違いは1%から4%だと言われています。

他の生き物を人間本位で考えること自体がおかしいのかもしれませんが、いくら遺伝子的に近くても共生は難しいのかなと感じました。

 

太古から人間と暮らし、友好的な個体が世代交代してきた犬でさえ人を襲うことがあります。

同じ人間同士でさえ分かり合えないし、違う生き物と分かり合えないのも当たり前なのかもしれませんね。

 

 

 

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