誰もが愛する肉じゃがに都市伝説が…… |
誰もが一度は口にしたことのある肉じゃが。
今回はそんな肉じゃがの歴史と都市伝説についてご紹介します。
肉じゃがは誰もが知るおふくろの味
肉じゃががおふくろの味ってもう古いでしょうか? |
肉じゃがは日本を代表する煮込み料理ですが、この「肉じゃが」という名称が使われ始めたのは1970年代以降とされています。
おふくろの味といえば肉じゃがを連想する人も多そうですが、詳しい出自については未だによく分かっていません。
醤油と砂糖で煮るという手法は日本食における基本中の基本。各家庭で具材に若干の違いがあるように、誰ともなく似たようなものを作り、後から名前が付いたというのが僕の持論です。
さて、僕の持論が正しいかはさておき、肉じゃがの発症についてこんな都市伝説があります。
肉じゃがは本当に海軍が開発したのか?
海軍といえばカレーですよね |
肉じゃがの発祥の一説に海軍の発症だという都市伝説があります。
この話はイギリスに留学していた東郷平八郎が留学先のポーツマスでビーフシチューを食べ、艦上食として再現させようとしたのが発端だとされています。
しかし、再現を命じられた料理長がビーフシチューを知らず、想像の末に作ったのが肉じゃがだったというのです。
上記を読んで「そんな訳ないやろ……」とお思いの方も多いはず。大丈夫、もちろん僕もそうです。
やっぱりと言っていいのか、この都市伝説は正しいものではありません。
肉じゃがは海軍発祥の都市伝説はデマ
肉じゃがを海軍発祥とするこの都市伝説にはおかしなところがあります。
東郷平八郎が留学先から帰国した時点で、日本には既に洋食屋があり、一般的なメニューとしてビーフシチューが存在しました。
つまりビーフシチューというものが民間でも認知されていた可能性が多いにあり、ましてや料理長という立場であれば一度や二度食べていたとしてもおかしくはありません。
また、東郷平八郎が赴任したことのある広島県呉市と京都府舞鶴市が肉じゃが発祥の地として名乗りをあげていますが、これにもおかしな点があります。
東郷平八郎が赴任する前の明治24年には日本海軍の「五等厨夫教育規則」にビーフシチューの作り方が掲載されているのです。
以上のことから「肉じゃがは海軍発祥」という都市伝説はデマ、と言ってもいいでしょう。
では、この都市伝説はどこから始まったのか。
ことの発端は町興しでした。
都市伝説の始まりは舞鶴市の町興し
1988年、肉じゃがのルーツを探るテレビ番組が制作され、発祥の地が舞鶴だとされました。
これに舞鶴市が乗っかる形で「東郷平八郎が作らせた」と宣伝し、広まったことが分かっています。
ここで「なぜ舞鶴が発祥の地に選ばれたのか」という疑問が残ります。
これについては海軍料理研究家の高森直史氏が自著の中でネタバレをしてくれています。
テレビ局の依頼で舞鶴を発祥にしたいと依頼があり、その当時あった海軍の資料に「肉じゃがと似たものがあった」ことから番組制作に協力したとのこと。
では本当の発祥地はどこなのか、これは本当にわかりません。
冒頭でも書いた通り、自然発祥して後から名前がついたのかもしれませんね。
肉じゃがは海軍発祥ではないが美味しい
煮物の美味しさが分かる歳になりました…… |
肉じゃがは余ったらカレーにもなるし、またこれが美味しいんだ。
カレーうどんのカレーみたいな、ちょっと和風な味になるのでおすすめです。
毎日食べたいというほどではないが、たまに食べるとめちゃくちゃ美味しい。
なんというか、ホッとするような味ですよね。
日本人の遺伝子に刻み込まれた家庭の味だからなのかなと思います。
発祥は分からないけど、肉じゃがは美味しい。これは唯一僕の分かる真実です。
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